標高749メートルの妙法山はゆたかな自然と高山植物の宝庫です。
山主自ら撮った写真を添えて、四季おりおりの表情をご紹介します。
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横山崋山 作 寒山拾得 図
月に一度は本堂座敷の床の掛物を替えます。
今回は年末までこの横山崋山(約200年前の京都の画家)の寒山拾得(かんざんじっとく)図です。
古くからの画題で、8世紀ころの中国の禅僧を描いたものです。
今日は妙法の鎮守様 熊野三宝荒神の縁日(旧暦10月28日)でした。
厨子を御開帳してお参りし、皆様が火難盗難除けとして台所に祀るお札を開眼しました。
杉やヒノキの針葉樹、赤樫などの巨木に囲まれた境内ですが
紅葉もすばらしい季節の彩を添えてくれます。
今回の写真はいつもお世話になっている勝浦在住の小嶋鉄山(てつざん)さんが
撮ってくれました。(11月21日更新)
先日の嵐でひび割れて倒れそうになった杉を無事切り終えました。
クレーンが入らない場所なので、特殊な技術を持った木こりさんたちが木のてっぺん
近くまで登り上の方から切り下げてきます。作業の画像が無いのが残念ですが、
伐採した木の中は長い間水がしみ込んでいたのでしょう。
腐りが入って大きな空洞になっています。
センブリ
古くから健胃薬として重宝されてきたセンブリです。
乱獲でこのような群生は見られなくなってきました。
今年は気温の関係で数日前からようやく開花し始めました。
アサマリンドウ
毎年参拝者の目を楽しませてくれるアサマリンドウの群生ですが、今年は夏の大雨のせいか
一部枯れこんでいる所があったり花が小さかったりしています。
これは他の山野草にも共通することで、手水鉢の大文字草も葉に精彩がありません。
気候が少しずつ変化してきているのでしょうか?
今年の十五夜はお彼岸と重なりました。
まだまだ蒸し暑い十五夜です。
今年も岡本豊彦の屏風と月下老狼図を飾りました。
コロナ感染も増加していますが、くれぐれもお身体ご自愛ください。
今年の梅雨は例年になく晴れ間が多く、草花も次から次に旬を迎えています。
(下の画像2枚はボダイジュ)
ガマガエル
夜、出先から戻ると玄関前でガマガエルが迎えてくれました。例年夏になると常夜灯に群がる虫を目当てにやってきます。
人気の無い山の中で「おかえり!」って待っていてくれたようでホッコリします。
妙法の庭は例年より少し早くアジサイ達が色を付け始めました。
梅雨空の境内
茶摘み
今年も1年分のお茶を作りました。
お日様次第のお茶作りですが、なんとか今年も良いお茶が出来そうです。
令和3年4月24日の境内の様子です。ずいぶんと賑やかになってきました。
御影供お逮夜
今年も皆様のご参拝を控えて頂いての御影供です。
皆様のご安泰をお大師様の御宝前でお祈りします。
春爛漫
しだれ桜も満開です。今日は山の恵みタケノコを初めて収穫しました。
ヤマガラと山門の所で鉢合わせしてしまい、小鳥は驚いてカタマッテしまいました。
しばらく近くでお話をしながら頭をなでたりしていたのですが、そのうち我に返って
飛び立っていきました。動画でないのが残念です。
境内の様子
標高600mにある境内の春は遅く、ようやく少しずつ花が咲き始めてくれました。
枝垂れ桜はもう少しです。
写真上段左から: シダレザクラ スイセン スイセン
写真下段左から: アセビ レンギョウ スズランスイセン
梅花黄連(バイカオウレン)
今年も可愛い花がたくさん咲いてくれました。とても小さくて見逃してしまいそうな花です。
檜皮採取(ヒワダサイシュ)
妙法の山に生えるヒノキの木から、檜皮葺き(ヒワダブキ)の屋根に使われる檜皮を採取しています。
全国でも近畿に数社しかない檜皮葺きの工務店が共同で、若い檜皮職人の育成を兼ねて採取に来ました。
樹齢が最低でも80年を超えた桧の表皮を一度剥ぎ、そこから10年置いて新しく出来た表皮を使用します。
全国の国宝、重要文化財等の屋根にも檜皮葺きが多くさらに20年から40年くらいの頻度で葺き替えが必要です。
特別な技術と、近年少なくなった良質の檜皮が必要な事から、その伝承がなにより重要です。
今日は水平線に雲がかかっていました。うっすら雪景色の初日の出です。