真言宗は、弘法大師(空海)の立教開宗による、仏教の心髄の教えを説く密教の宗派です。
密教は弘法大師によって、平安時代の初めに中国から日本に伝えられました。
密教の根本の仏様は、宇宙の本体であり絶対の真理である「大日如来」です。
大日如来の真言は、「オン アビラウンケン バザラ ダトバン」とお唱えします。
大日如来の智恵に目覚めるために、次のことを求めます。
菩提(ぼだい)の心を発し、仏の誓願を堅く信じ、すべてのものの本性(ほんしょう)が
清浄(しょうじょう)な心であることを、ありのままに知ること。
この世のすべてのものを愛する心と、真実を求める心を堅く持って、
行いと言葉と心のすべての働きを通じて、真理を悟り、実践する仏の智恵に気づくこと。
宇宙のすべてのものが、大日如来の「いのち」の顕れとして平等であり、相互に助け合う
ことによって、その「いのち」を生かし、すばらしい個性を発揮すること。
すべての人々が、菩提の心を因として、慈悲の心を根本として、平和社会の建設を目指すこと。
「生かせ いのち」を基調テーマに、弘法大師の「共利群生」(きょうりぐんじょう)という共存共生の精神に立って、すべての、「いのち」の世界を生かす福祉社会を目指しています。
弘法大師は、お名前が「空海」で灌頂名(かんじょうめい)を「遍照金剛」
(へんじょうこんごう)とお呼びします。宝亀5年(774年)6月15日に、
現在の香川県善通寺市でご誕生になり、未来永劫に渡って衆生を救済すると御誓願され、
承和2年(835年)3月21日に和歌山県高野山の奥の院で御入定なされました。
弘法大師の御宝号(ごほうごう)は「南無大師遍照金剛」(なむだいしへんじょうこんごう)
です。弘法大師を拝むとき、この御宝号をお唱えします。
「高野山真言宗」のホームページより引用